インタビュアー
玉井楽人 京都産業大学 理学部3回生
理系でよくある「マッチング採用」について、いろんな人の話を聞いて可能性を探りたいと取材に参加。
インタビュイー
宮田雅弘 マーケティング・商品企画部 商品企画二課
京都大学大学院 農学研究科卒業。2021年入社。マッチングへの満足度は100%!「自分に合った部署で大満足!もっとチームに貢献したいと感じています」。
梶間ひかり 流通物流システム部 海外SA課
筑波大学 社会・国際学群卒業。2020年入社。マッチングへの満足度は80%!「コロナ禍の影響で海外出張がないのは計算外。それ以外は大満足!」
※肩書・プロフィールは取材当時のもの
1893年創業、世界トップクラスの計量包装機器メーカー「株式会社イシダ」。メイン分野は「食」「医薬」「物流」「流通」。計量機や包装機、検査機の製造・販売のほか、食品・医薬品工場の製造ラインや物流拠点でのシステムオペレーションの設計・開発・構築も得意とする。
イシダでは、職種別採用=「マッチング採用」を実施している。会社が一方的に学生を選考するのではない。お互いがお互いを深く知った上で、学生は入社を決める。その理由は「個人の幸せを一番に考えているから」。寄り添いと手厚いケアでミスマッチを防ぎ、社員が活躍できる場を用意する。
そこで、「マッチング採用」で入社した社員2名に、実際の採用の様子や入社後の仕事について学生がインタビューを行った。
「マッチング採用」とは?!
職種ごとの採用スタイルのこと。
イシダでは、説明会、人事担当者や部署社員との個別面談などで丁寧なカウンセリングを実施。学生の希望や適性を総合的に判断し、職種を決定した後に最終面接に進む。「学生の希望」と「イシダがほしい人材」とのマッチングとなるため、お互いが未来予想図を描きやすいというメリットがある。
宮田さんの場合「私の性格を知ってもらって、別の部署を提案されました」
大学院の農学研究科で微生物学や食品衛生法を学んできた宮田さんの興味は「食の安全・安心」。
アルバイト先のパン屋で異物が混入する事故がおこったことで、「食の安全・安心を守るのは、マイナスをゼロにする作業と理解。ではプラスに転換するため、システムを構築している会社があるはず」と考えるようになり、就活でイシダに出会った。宮田さんが入社する際には、農学部出身の社員は少なかった。
面談で、宮田さんは「自分が学んできたことを活かせる仕事はありますか」と聞いたところ、「品質保証部か、マーケティング・商品企画部はどうだろう」と打診された。
品質保証は、製品の精度に不備がないか、国内外の法規制といったルールに合っているかを検証する縁の下の力持ち。
マーケティング・商品企画は、製品の開発やリモデル、販売促進を行う仕事で、ルールをイチから作るパイオニア的な役割だ。
面接が進むうち、人事部から「宮田さんの性格からいうと、マーケティング・商品企画部が向いているのでは」と提案された。
「自覚していなかったのですが、私は価値や意味作りに向いているタイプ。現在は、医薬品検査機を担当しています。機械をさわったり、規制関係の文書管理をしたりと、さまざまな業務をしています。医薬品を扱う機器は、安全・安心に対して求められるレベルが食品よりも高い。難しいぶん、やりがいを感じます」。
梶間さんの場合「海外にまつわる3部署の先輩方と面談をしました」
高校、大学時代と2回ドイツに留学していた梶間さん。イシダに出会ったのは海外での就職イベントだった。
「ブースでは、日本を拠点にして海外営業がしたい、ドイツ語を活かした仕事がしたいという希望を聞いてもらえました。その後、海外流通部や海外営業部の社員4名と面談しました」。
イシダに入社を決めた理由は、希望する仕事があったこと、がんばれば1年目から海外出張のチャンスが与えられること、そして人事担当者の柔らかな雰囲気だった。
海外流通部に配属された梶間さんは入社1年目からオセアニアを1人で担当。スーパーマーケットで使用される計量機や包装機などの改善について、現地の代理店の担当者と日々やりとりし、社内で機械を検証して対応をメールで返している。EU担当者とのオンライン会議など、ドイツ語のスキルを活かした業務も増えつつある。機器の扱い方やソフトウエアについては勉強中で、技術職の社員に助けてもらうこともしばしば。
「語学力を活かした仕事ができることにやりがいを感じています。ただ、コロナ禍で出張の機会がないのが残念。今後、機器の知識を増やしていき、出張ができる日が来れば、満足度は100%になると思います」。
~現役学生 玉井くんの感想~
イシダは採用活動の際、学生と同じ目線に立って話をしてくださるとお聞きしましたが、取材中にもその姿勢が現れているように感じました!社会に出て働くと一人ひとりの仕事は小さいですが、その小さな仕事もたくさんの人に喜んでもらえるかもしれない可能性を持っていることに気付き、ワクワクしました。また、周りに頼ってくれる人がいるからこそ仕事が成り立つということを知り、働くことが楽しみになりました。