インタビュイー
洲崎 悠人 電力・環境システム事業本部 産業営業部 西部営業部
京都府出身の27歳。島根大学法文学部卒。入社時から現職。「休日は、地元野球チームの試合や旅行でリフレッシュしています」。
※肩書・プロフィールは取材当時のもの
社会インフラを担うBtoB、営業先は大手企業
創業から100年を超える日新電機は、日立製作所や東芝、三菱電機とともに「重電8社」と呼ばれる企業だ。「重電」とは「重電機器」を省略した言葉で、具体的には、変圧器などの大型の電気機器のことを指す。発電所から送電線で送られてきた電気を安全に使用するためには「受変電設備」が欠かせない。
日新電機は電力会社や工場、鉄道、水処理施設、商業施設など、電気を大量に使うあらゆる施設の受変電設備やシステムの設計・製造を行う重電メーカーだ。
入社5年目の洲崎悠人さんは島根大学出身、就活は出身地の京都に絞った。
「最初は営業職を敬遠していました。個人に『売り込む』イメージが強く、抵抗感があったからです。ところが日新電機は社会インフラを担うBtoB企業ゆえ、お客さまは大手企業が中心と聞いて、興味を持ちました」。
BtoBとは、企業間取引のこと。企業が企業に対して商売をするスタイルのため「個人に売り込む」必要はなく、洲崎さんの心配は解消された。
さらに日新電機の社員から仕事内容についても聞いた。中国や東南アジアにも子会社を持つグローバル企業と知り、期待がふくらんだ。最後の決め手となったのは待遇だ。
「私は野球好き。社会人でも続けたかったので、土日が休めること、休日が多いことを確認して、日新電機に入社したいと考えるようになりました」。
文系でも安心 基礎から学べる手厚い研修
無事入社した洲崎さんはいきなり壁にぶち当たる。「実は、私は理系分野が不得意でした。ボルトって何? から始まりました」。
救われたのが研修の手厚さだ。入社後3カ月の新人集合研修と職場へ配属後の教育を通じて「電気」の基礎をゼロから教わる。配属先の上司も同じ文系出身で、手取り足取り教えてもらった。「この機器にはこういう役割がある。だからシステムに必要なんだよ」と、わかりやすい説明を受けて、みるみるうちに理解が進んでいった。
「配属後は上司とペアを組んでお客さまを訪問し、ノウハウを学びます。全体が見通せるようになったのは、3年目ぐらいからですね」。
産業営業部のお客さまは、官公庁や化学メーカー、鉄鋼メーカー、大手建設請負企業が中心だ。部署内に4つのグループがあるが、グループ間にも社員にも競争ではなく、むしろお互いに助け合う関係がある。「風通しがよく、みんなが親切。それがうちの社風です」。
自分が責任を持つ だから営業はおもしろい
今年で5年目に入り、一人で動けるようになってきたという洲崎さん。お客さまを定期的に訪問し、提案も行う。見積りや価格交渉を進め、社内で内容を調整し、エンジニアによる設計・製造へとつなぐ。受注から納入まで責任を持つのが日新電機の営業だ。
製品は基本的にオーダーメイドのため、設計から設置まで短いものでも1年かかる。洲崎さんは先日、3年かけた設備の納入が完了したばかり。
「納入の瞬間、感動がこみ上げました。自分で責任を持ってやり遂げる。この達成感は大きいです!」。
一番気を遣うのは問題発生時の対応だ。対応がうまくいかないとお客さまの事業全体に影響するため、責任は重大。逆に誠意を持って対応し、信頼を積み重ねることで、長いお付き合いにつなげていける。それがBtoBのよさでもある。
仕事をして考え方が変わったと話す洲崎さん。「それまでは目の前の仕事がすべてでしたが、少し先を見たり、違う視点から見たりすることができるようになり、視野が広がりました」。
新入社員も増えてきた。「私も20代後半になりました。若い世代のお手本になれる社員でありたいですね」。
コラム1
コロナ禍での入社 上司に支えられて今がある
洲崎さんは2020年4月入社。まさにコロナ禍まっただなかで、3カ月の新人研修はパソコン支給で在宅リモートに。人事部からの課題に取り組み、送信する毎日。7月に集合研修で上司や同期に会えたときはホッとしたという。「会って、話ができる。当たり前のうれしさを噛みしめました」。上司の手厚い指導とフォローに支えられ、今があると、笑顔の洲崎さん。人と顔を合わせながら働けるよさを実感している。
コラム2
日新電機の主力製品、ガス絶縁開閉装置(GIS)。「初めての仕事は3年がかりでした。お客さまに無事に納入が完了した日はホッとしました」と、洲崎さんは振り返る。