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株式会社マツヤスーパー

株式会社マツヤスーパー

そこまで考えているの⁈マツヤスーパーが人気の秘密について学生が聞いてみた

1店舗当たり年間売上高約25億円。全国トップクラスの業績を誇る株式会社マツヤスーパーは、京都・滋賀に8店舗をもつ地元密着型だ。なぜ数あるスーパーから多くの人がマツヤスーパーを選ぶのか。学生たちの素朴な疑問から「マツヤスーパーが支持される理由」が浮かんできた。

インタビュアー

岡田和佳奈

岡田和佳奈 京都産業大学現代社会学部 3年

さまざまな会社を見学中。楽しそうに働いている企業に魅力を感じます。

原口遼太郎

原口遼太郎 京都産業大学社会学部 3年

音楽に関わる仕事がしたい。音楽のもつ可能性に興味があります。

太田大雅

太田大雅 京都産業大学社会学部 4年

秋から留学予定。いろいろな企業の価値観を学び自分の糧としたいです。

インタビュイー

横山康介

横山康介 マツヤスーパー常務取締役 店舗運営部部長

店長職を経て現職に。「行くならマツヤスーパー、とお客様にあてにされるのがうれしいですね。努力が数字で見える化しやすいからやる気がわきます」

高谷歩

高谷歩 マツヤスーパー人事総務部課長

食品バイヤーを経て現職。「仕事は自分の創造力を発揮できる楽しさがあります。ぜひ自分に合う職場を選んでください」

※肩書・プロフィールは取材当時のもの


音楽選びも配慮に満ちている!

原口:私は音楽に興味があるのですが、店内の曲はどう選ぶのですか。

横山:お客様同士の会話の妨げにならないよう、ボーカルの入っていないBGMを選択しています。その中で老若男女すべてのお客様にとって、不快でない音色や音量を考えますね。買い物を楽しむお客様の邪魔にならないことが大切です。

髙谷:お客様は買い物をしながら、「今夜のおかずは何にしよう」「買い忘れはないかしら?」と頭をフルに使っておられる。そこに歌詞のある曲が聞こえたら、言葉に気がとられてストレスが生じます。マツヤスーパーは極力、お客様がストレスを感じないよう、快適な売り場づくりを心がけているのです。

岡田:驚きです。そこまで配慮しているとは!

横山:すべては「気持ちよく買い物をしていただく」ためです。いつ訪れても品切れがなく、商品が豊富、カゴや床がキレイ、通路が整頓されてショッピングカートがぶつからない。パッと見にはわかりにくいのですが、こうした小さな積み重ねがあるからこそ、「この店、居心地いいな」と、感じていただけるのです。

太田:お客様へのホスピタリティなんですね。

情報発信で人と商品をつなぐ!

岡田:他社よりも強い点は何ですか。

髙谷:時間帯や季節をおさえた品揃えですね。スーパーマーケットの主役は商品。世の中の動きや情報をキャッチして、「これは喜ばれる」「流行る」と思う商品をいち早くおさえます。ただし商品は並べるだけでは売れません。いかに主役である商品の魅力を伝え、お客様に手に取ってもらうか。ポップのセールスコピーや陳列の仕方、料理法の提案などを含め、「ワクワクする売り方」を、常に考えているのです。

原口:発信力も必要なんですね。

横山:「こんないい商品がある。皆に食べてほしい!」。その思いがお客様に届いたとき、商品は大きく動きます。「リンゴ黒酢」もそのひとつ。最初は「お酢を飲むなんて、ありえない!」という否定的な反応もありましたが、健康にいいことを伝えることでファンが増え、いまや定番の人気商品です。

髙谷:人と商品をつなぐのがスーパーマーケットのおもしろさですね。

太田:私もいい商品に出会うと人に教えたくなる性格なので共感します。現在、コロナ禍の影響はありますか。

髙谷:外出や外食が減った分、本格志向で差別化を図った惣菜や菓子類が注目され、ミンチ肉でも大容量のトレーが売れています。そうしたお客様のニーズ、「ちょっと贅沢したい」要望に、商品で応えています。

横山:マスクや消毒液の売り場を拡充するなどの移り変わりももちろんありますが、全体をゆるがす変化ではありません。マツヤスーパーの使命は、「普段の食生活を満たし、購買頻度の高い日常生活の必需品を販売すること」。毎日の暮らしで人が求めるものは大きくは変わりません。それゆえ時代に左右されにくく、安定しているのです。

岡田:いつでも安心して買いものができる大切さ、私もコロナで実感しました。

熱意を持って仕事をするからおもしろい!

太田:お客様の要望や反応は、どういうときにわかるのですか。

横山:毎日の様々な数値の変化からわかるので、細かく分析して仕入れや売り方に反映させます。たとえば商品の賞味期限を見極めて少し早めに値下げをする。予想通りに売れたらお客様にも喜んでいただけるし、私たちもうれしい。仕事の醍醐味は、スピード感と熱意を持って、数字を追いかけることなんですよ。

原口:数字は公平で正直なんですね。

髙谷:仕入れや店づくり、お客様への応対など、アナログの仕事が毎日きちんと数値で評価される。だから皆で次の目標を目指すことができ、働くモチベーションも高いのです。

取材に同行した学生の感想

岡田:マツヤスーパーさんは、お客様に寄り添う努力や工夫を日々コツコツと重ねられています。お客様が快適に過ごせる「当たり前」を継続させるという意識が、良い仕事につながっていると思いました。人々が買い物に来たいと思う環境作りをするには、たくさんの想像力や気遣いが必要だなと感じました。また、マツヤスーパーさんは、お客様の声はもちろん、社員の声も大事にされているなと感じました。働き方について社員から要望があればそれに応えようとされています。お客としても利用したいスーパー、社員としても働きたい企業だと感じました!

原口:マツヤスーパーさんは、「店舗数は少ないながら1店舗当たりの売り上げがトップクラス」というイメージを持っていたので、その秘訣が何か気になっていました。取材を通して、「お客様目線」に立って商売を考える力がある点が、他スーパーとの違いだと感じました!僕は漠然と、働くことはしんどいものだと考えていましたが、生き生きと熱量を持って楽しんで仕事をされている方を見て、自分もそのように働いてみたいと思うようになりました。

太田:常に「お客様のために」を意識し、試行錯誤を繰り返し、向上しようとされている姿勢に感銘を受けました。取材中「働くことは楽しいよ」とおっしゃっていましたが、本当に心からそう話してくださっているのが伝わってきて、自分が思っているよりも仕事を楽しんでいる人は多いのかもしれないと思うようになりました。私は今までスーパーマーケット業界に注目していませんでしたが、最前線の方とお話しする機会を頂けて、もっと知ってみたいと思うようになりました!自分の知らない業界がもっとあるかもしれないと気付いたので、これからは自分の知らない世界にもっと関わりを持ちたいと思うきっかけになりました!

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