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トヨタカローラ京都株式会社

トヨタカローラ京都株式会社

「職人」という生き方 vol.5 日産京都自動車大学校の整備士の卵たち

特定の分野の技術者を示す、「職人」という言葉。本コーナー「職人という生き方」では、職人と呼ばれる人々のうち、特に「自動車整備士」に注目している。毎回、近畿にある自動車整備学校に、自動車整備士のブロフェッショナルとして活躍するトヨタカローラ京都の「先輩」が訪問。なぜ職人を目指し、どんな喜びと不安を抱えているのだろう?また将来に向けて、プロにどんな質問があるのだろうか?今回は、6人の学生にインタビュー。学生の歩く道を照らし出すことで自動車整備士という職人を応援する企画だ。

インタビュイー

平岡 俊弥

平岡 俊弥 トヨタカローラ京都株式会社

浪江 呂和

浪江 呂和 トヨタカローラ京都株式会社

和田 栞

和田 栞 一級自動車工学科2年

大阪府出身。小さい頃の趣味はトミカ収集。オープンキャンパスで、ズラリと並んだ可愛い車と先輩たちのツナギ姿にワクワクして入学を決意。

西村 慶太郎

西村 慶太郎 一級自動車工学科2年

和歌山県出身。両親が古い名車を3台所有。そのうち1台はエンジンがかからない不動車。整備士になって動かせるようにし、親孝行をしたいと勉強中。

浦出 将太

浦出 将太 一級自動車工学科2年

大阪府出身。子どもの頃から、絵本ではなく車雑誌を読んで活字を覚えたほどの車好き、大学卒業後、在学生だった友人に誘われて入学を決める。

畑野 太一

畑野 太一 一級自動車工学科2年

滋質県出身。父親が整備士。免許取得をきっかけに運転に興味が湧き、さらにガソリンスタンドでのアルバイトで、車に強い関心を持つようになる。

吉村 直起

吉村 直起 一級自動車工学科2年

奈良県出身。車好きの父の影響で、物心ついたときからの車好き。もっぱらコンパクトカーやエコカー派だったが、小5のプラモ製作を機に構造に魅了され、スポーツカー派に移行。

井上颯太

井上颯太 一級自動車工学科2年

徳島県出身。父親がトラックの整備士で、小学生の頃から工場で作業の手伝いをしていた。高校卒業後、父のような整備士になり、手に職をつけたいと進学を決めた。

※肩書・プロフィールは取材当時のもの


職人を目指す6人の生徒たち

一級自動車工学科2年 和田 栞さん

実習を重ねるうちに自分の車への愛情に気づき、整備士になりたいという気持ちが強まっています。車のことが何もわからなかった私ですが、知識を増やしたり工具をうまく扱えるようになったりするのがとにかく楽しい! だんだん成長できているなと実感しています。

Q. 仕事で大変だったことと、どうやって乗り越えたかを教えてください。

A. 車の不具合ではなく、使用環境が原因で車に悪影響を及ぼすケースがありました。その場で直すことができず、焦りましたが、仲間たちやメーカーと協力し、その環境に対応できるよう改良してもらい、乗り越えることができました。(平岡)

カスタマイズ科2年 西村 慶太郎さん

目標は、車の部品を、自分が設計、製造までできるようになること。特に旧車は部品の流通量が少なく、値段も高い。車を動かすために部品がほしいと願うオーナーたちのニーズに応えたいと思います。学生のうちに3Dブリンターを購入し、部品を製作することも試みます。

Q. 失敗した時にどう対処していますか。

A. 整備はチームプレイなので、先輩や上司、仲間に頼って解決しています。車の整備は簡単ではありません。誰でも失敗することを、皆が経験してわかっています。怒られるのを怖がって一人で考えず、皆で知惠と技術を出し合うのが大切。(平岡)

一級自動車工学科2年 浦出 将太さん

目標はお客さまから気軽に相談していただける、頼りになるエンジニア。学校は設備、カリキュラム、雰囲気すべてに満足しています。苦手な授業も、すべて整備士になるために必要な知識。学友はライバルでもあり切磋琢磨し合う仲間。負けずに頑張ろうと勉強しています。

Q. 現場で求められる整備士はどんな人ですか?

A. やったことがないことでも「やらせてください!」と飛び込める人が、この仕事では求められます。人間誰しも失敗を怖れますが、尻込みせずに挑戦する気持ちを持ち続けてほしいですね。(平岡)

一級自動車工学科2年 畑野 太一さん

実習は全学年がワンフロアで行います。下級生の姿を見て、何もわからなかった自分を思い出すとともに、今は知識も技術も身についてきたと少しずつ自信をつけています。将来は「車のことなら畑野さんに任せれば安心」と、信頼してもらえる整備士になりたいです。

Q. 「なかなかやるな」と思われる整備士になるために、学生時代に何を身につけるといいですか?

A. コミュニケーション力です。先輩やお客さまといい開係を築けば、いろんなことを教えてもらえ、自身の知識が増えるので好循環になります。(平岡)

一級自動車工学科2年 吉村 直起さん

中学での職場体験はディーラーでの整備士を選択。1日中車に触れられる、こんなに幸せな仕事はない! と整備士の道を選びました。実習ではエンジンを分解して組み立てるなど難しい内容もありますが、エンジンがかかった瞬間には苦労が吹き飛び、嬉しさでいっぱいになります。

Q. どんな勉強をしておくと役に立ちますか?

A. 整備士に大切なのは、さまざまな知識を幅広く身につけること。すぐ役に立たないと思うことも含め、どんなことも自分のものにしておけば、いつか仕事で出会った時「これ知ってる!」と自信につながります。(平岡)

一級自動車工学科2年 井上 颯太さん

父はトラックの運転音を聞いただけで故障原因がわかる、凄腕の整備士。「父を目標にしたい」と話すと「ヘボいことを言うな、俺を超えていけ!」と叱咤激励されました。学校ではハンドルやエンジンベルトを外すなど、手を動かす実習がとにかく楽しいです。

Q. ディーラーの整備士とレースメカニックは、やはり違いがありますか。

A. レースメカニックになる人の多くは、他の仕事も経験しています。レースメカニックの知人によると、ディーラーのときに培った作業の正確さ、整備時間の管理法が役に立ち、重宝されているそうですよ。(浪江)


日産京都自動車大学校を訪問したトヨタカローラ京都の浪江呂和さん(写真右端)、ベテラン整備士の平岡俊弥さん(写真左端)。日産京都自動車大学校の整った学校設備を見学し、貴重な交流の機会となった。

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