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サンプラスチックス株式会社

サンプラスチックス株式会社(現・サンシード株式会社)

本気で100年続く企業を目指すサンプラスチックス株式会社の3つの戦略に迫る

世界トップクラスの技術力に、 大手食品メーカーからこぞってオファーがかかり 、わずか8年で売上を倍にした優良企業がある。サンプラスチックス株式会社だ。この実績にも驚きだが、何より桃井秀幸社長 の「100年企業」のビジョンがひときわ輝いている。

インタビュイー

桃井秀幸

桃井秀幸 代表取締役社長

1959年大阪生まれ。大阪工業大学工学部卒業。32歳で同社に転職、40歳で義父に継ぐ2代目に。積極的な経営で、町工場から研究開発型企業へと転換。「たかだか10〜20年のスパンで事業を捉えるのではなく、ものづくりの楽しさやおもしろさを、次の世代へバトンタッチする。そんな創造的な会社にしたいのです」。

※肩書・プロフィールは取材当時のもの


ハーゲンダッツアイスクリームやヤクルトジョア、明治コーンソフトマーガリンなど、コンビニやスーパーでもおなじみの商品。この包装カップを手がけるのが、サンプラスチックス株式会社だ。カップ容器の成形と印刷を、瞬時に行うオンリーワンの技術力で、業界トップのシェアを独占、1日の製造量はヨーグルト容器換算で、およそ200万個と聞けばそのすごさはわかるだろうか。安全を重視する大手食品ほか、医療器具メーカーからの信頼も厚く、「堅実経営」をひた走るBtoB企業だ。「研究開発型の企業として、今後も100年続く永続企業を目指す」と話すのは、2代目の桃井秀幸社長。そのビジョンも明快で、「モノ」「コト」「ヒト」の3つを柱に、「選択と集中」の戦略を展開する。

まずは、売る「モノ」の特化。もとは弁当箱や家電部品などプラスチック成形製品ならなんでもつくる町工場だった。しかし90年代半ばから、海外新興国との価格競争が激化。このため、「価格に左右されない」「将来も必要とされる食文化を担う」製品に着目。「食品包装容器」の開発と製造に、総力を集中させた。

成形と印刷を同時に行うインモールドラベリングの中でも、サンプラスチックスは薄いフィルムで自動装填する、世界トップクラスの技術で特許を取得。塵ちりひとつないクリーンルームで食品包装容器を生産する。他社にはない技術で、大手ユーザーを獲得、付加価値の高い製品の生産を行っている。次にスゴイのが、「コト」を、すべて自社に集中させた点だ。

桃井社長は製品を作る機械への投資を惜しまない。すなわち、自分たちで機械を開発し、その機械に効率よく仕事をさせる。AI(人工知能)とIoT(インターネットでモノをつなぐ)による、省力・省人化と、エラー発生率の減少により、なんと、年間で数千万円以上の収益増につながった。こうしたコスト減と安定経営で手にした利益は、惜しみなく「ヒト(社員)に投資する」。ここに、「人を育てる」を戦略とする桃井社長の、真骨頂がある。自身はあと数年で、社長業をリタイア、次期「社長」は社内から選抜し、「より強い会社」にする。それが、桃井社長が描く将来像だ。

この桃井社長の熱い思いのもとに、平均年齢31歳の若い社員が結集、業界を変える「頭脳集団」として、新システムの開発や、新たな事業モデルに取り組んでいる。近い将来の上場も、当然、想定内にある。

入社後の40年間を、やりがいをもって働き、いい給料を得て、充実した人生を送りたい。バリバリ働き、自分たちの会社を大きくしたい。そんな願いがかなう同社は、「本気で仕事をしたい」「1からものを開発したい」と考える人に向く、骨太の会社だ。

けいはんな学研都市に本社を置く、2千700坪の広さを誇る、同社「テクノロジーセンター」。3年後には、ロボットがロボットのミスを修正する、完全無人化工場にする予定だ。

こんな人に向いています!

プログラムの経験がなくても、やる気があれば歓迎。
地道なトライ&エラーに取り組めるタイプは向いている。

最先端技術を開発するブレーンルーム。社員同士がアイデアを出し合い、「失敗」も共有するおおらかさが社風だ。

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