製造系 ニッチトップの強み世界を視野に働ける カトーテック株式会社
お客様は世界のブランド企業!カトーテック株式会社は最先端テクノロジー「風合い試験機」のフロンティア企業です
インタビュイー
河内敬 執行役員 営業部/生産部部 部長
京都出身。野球の名門校で活躍の後、大手メーカー等を経て現職。「自分の人生を大切にし、成長したいと思う人と、皆があっというようなものづくりをしたいです」。学歴も「明るさ」も問われない。「自分らしくいられる環境なら、自然に明るく元気に働ける。そんな雰囲気も大事にしています」。
※肩書・プロフィールは取材当時のもの
「風合い」計測はなぜ注目されているのか?
カトーテック株式会社は1949年創業。1970年代に京都大学工学部の川端季雄博士(当時)との共同開発で布の「風合い」を数値化する電子計測装置を完成。以来、ものづくりメーカーとして50年余、計測システムの設計、開発、製造を手がけている。
世界初の「人が物に触れた時の感覚を数値化する」風合い試験機は、繊維業界だけでなく他の産業界からも注目を浴び、グッドデザイン賞など国内外で技術賞を受賞。取引先はアパレルほか、自動車、化粧品、液晶画面などの錚々たる有名企業が名を連ね、相手国も欧米を含めて50カ国以上、海外販売比率も半数を超える。計測システムの頭文字「KES」は世界で通用する技術だ。
なぜそれほどまでに「風合い」が注目、重視されるのか。それは風合いが商品の価値を決めるからだ。人はモノを選ぶとき、「運転席の座り心地」「化粧品の肌触り」「おむつをつけたときの快適感」「パンのしっとり感」などの「風合い」を瞬時にキャッチし、「好き嫌い」を判断する。感覚に訴える「風合い」がいいことが理由で、売れる商品があるのだ。
熟練者の感覚を試験機で再現するから「的確」
では、人が触ることでわかる「風合い」はどう数値化するのか? これは簡単なようで、実は難しい。人は、指や手のひらで「触れる」「撫でる」ことで風合いを見分ける。
風合い試験機の開発時、まずは日本全国の繊維会社の手触り判定時における熟練者の典型的動作を3年以上かけて分析し、客観的な数値データに置き換えて試験機に再現。熟練の職人の判断がベースとなっていることが、カトーテックの風合い計測が世界から評価される理由だ。
風合いを数値化する基本の試験機は4機種、14パラメータ。「引張り・せん断」試験機、「曲げ」試験機、「圧縮」試験機、「表面摩擦・粗さ」試験機だ。これに「厚みと重さ」を加えた16パラメータを組み合わせ、しゃり・こし・はり・ぬめり・ふくらみといった、基本風合い・総合風合いを評価している。
このカトーテックの生み出した評価基準は、海外メーカーとも「フウアイ」「コシ」「ハリ」「ヌメリ」の単語はそのまま共通語として通用する。日本発祥の風合い、用語も世界標準なのだ。
時代の要請に応えて「クール感」や「通気性」、またリチウムウイオンや食品包装フィルムの強度を数値化する「突き刺し」試験機などを次々開発し、現在、扱う風合い試験機は数十種類に及ぶ。
分野を超えて、将来性が高い「風合い」計測
今年は測定が難しいとされていた「樹脂素材の心地よさ、触感」を数値化する「新型触感測定システム」を発売予定。
慶應義塾大学理工学部・竹村研治郎教授との共同研究で、「指から脳にどんな信号を送っているのか」のメカニズムを5年かけて解析。
これにより 自動車のダッシュボードや住宅の内装材、スマホのカバーなど、触感評価のできる分野が飛躍的に広がった。
この触感測定は、将来5Gの時代に、インターネットを介して触感情報がやり取りされる時代の基盤技術としてもおおいに期待されている。
カトーテックのお客様はトップメーカーや、研究に熱心な大学や企業の研究者だ。「世界中の人に頼られる機械を開発したい」。カトーテックはそんなものづくり精神あふれる人を大募集している。