商社・流通・小売系 アイデアが光る仕事人に会うのが楽しい 株式会社小川珈琲クリエイツ / 小川珈琲株式会社
小川珈琲グループは「目に見えないものを大事にする」会社だとわかりました!~大西ゼミの学生レポート 小川珈琲グループ「小川珈琲クリエイツ」編~
インタビュアー
川中麻緒 京都産業大学経営学部3年生
村岡明佳 京都産業大学経営学部3年生
インタビュイー
藤野雄太 株式会社小川珈琲クリエイツ 店舗営業課長
京都市出身。佛教大学卒。学生時代はバイクでカフェ巡り三昧の日々を送った。「コーヒー好き・接客好き・京都好きだったので、就職活動ではすべてを満たす小川珈琲クリエイツだけを受けました」。
※肩書・プロフィールは取材当時のもの
チームワークの良さが店の価値を決める
京町家をモダンに改装したカフェで学生の質問に答えてくれたのは小川珈琲クリエイツの藤野雄太さん。入社22年目、店舗営業課長としてカフェの店長らを指導する立場にある。
最初の質問「チームワークのある仕事に興味があります。カフェ運営でのチームワークの特徴は?」に、藤野さんはこう話す。
「お客さまからは、バイトと社員の区別はありません。カフェでは、自分のポジションだけを見ていては、円滑にいきません。ほかのスタッフの動きを見ながら、アイコンタクトや声かけで助け合って、お客さまに応対することが大事です」と藤野さん。
「チームワークで店の雰囲気がよくなり、お客さまの居心地もよくなる。チームワークが店の質を決める。困りごとが生じたら、店長がスッと出て対応する、たとえるなら、球技のチームプレーと似ています」と説明してくれた。
カフェの空間、コーヒーのおいしさ、サービスといった目に見えるものだけでなく、目に見えない「雰囲気」が店の質を決めるという話に、学生たちは強くうなずいた。
続いての質問は「自分は素直な性格だと言われるのですが、小川珈琲グループさんで働く上で、そういった性格や人柄はどのように影響しますか?」
「素直な性格、いいですね。素直な性格に限らず、『人となり』の良さはとても大切です。小川珈琲クリエイツでは、正社員は将来の店長候補です。店の雰囲気には店長の『人となり』がおおいに影響します。スタッフにお願いをした際に、『店長がいい人だからがんばろう』とスタッフに感じてもらえるような店は成功します。だからよい人柄や性格の人は大歓迎です」と藤野さん。
技術や知識はあとから身につくし、不器用さもトレーニングで克服できる、でも性格は変えられない、と藤野さんは話す。自分に適性があるとわかった学生には、大きなひと言だった。
エシカルコーヒーの販売などで持続可能な社会貢献を
さらに「小川珈琲グループさんはどのように地域や社会への貢献をしていますか?」との質問が。
「コーヒーによる社会貢献といえば、まずエシカルコーヒーの販売が挙げられます。エシカルコーヒーとは、オーガニック、フェアトレードといった認証を受けたものです。でも『認証されているから売ろう』ではなく、『味がおいしくて、さらに自然保護などにもつながるから、会社として売ろう』という考え方で選定しています。実はここ堺町錦店では、エシカルコーヒーのみを扱っているんですよ」と藤野さん。
さらにエシカルコーヒーの勉強会や「フェアトレード月間」などの販売企画も設け、「コーヒー業界の社会問題」を社員に啓蒙しているのが小川珈琲グループの特徴だ。その根本には、企業理念にある言葉の通り、「珈琲職人」、その道のプロとして研鑽していく、という姿勢が表れている。
また、社会貢献はエシカルコーヒーの提供だけではない。地元のプロバスケットボールチーム「京都ハンナリーズ」の支援も地域貢献のひとつだ。
「スポンサー企業として支援するだけではなく、試合の際に会場にコーヒーの出店もします。自社にも利益が出るように工夫して貢献を持続可能にする。僕たち現場担当の手腕にかかっていますね」と、藤野さんは微笑む。
民間企業として、社会貢献と営利を両立する目線。「社会貢献の新たなかたちに気づきました!」と、学生2人。
お店の雰囲気を支えるチームワークと、持続可能な社会貢献。今回の取材でわかったのは、小川珈琲グループに共通する「目に見えないものを大事にする」姿勢だ。今後も大西ゼミの学生と、同社の魅力を掘り下げていく。
コラム
株式会社小川珈琲クリエイツとは
小川珈琲グループの直営店運営を担う会社として、1974年に設立された。「私達は珈琲職人として、未来をつなぐ本物の価値を創造し、真心を持ってお届けする」のグループ理念のもと、お客様に満足のいく雰囲気づくりと商品の提供を目指している。